お母さん方が安らげる非日常空間を創造
施設内もハワイ風のインテリアで統一され、中に入るとふっと肩の力が抜ける……やすらぎに満ちた「You so nice」は、生活に介助が必要な重度障がい児を対象とした福祉サービス施設です。「障がいをお持ちのお子さんがいるお母さん方は、どうしても孤立しがち。そうしたお母さん方をサポートしたい」と渡邉裕美さんが仲間と一緒に立ち上げました。
「You so nice」で行っている事業は、未就学児から高校生までを対象とした通所型の多機能事業所「あのあの」、自宅で介護が受けられる居宅介護事業所「ぽのぽの」、事前に相談出来る相談支援事業所「はのはの」の3つ。特徴的な施設名はすべてハワイ語。順に「種」「らしく」「特別」という意味があります。インテリアやネーミングなどハワイにこだわったのには、理由があります。渡邉さんが福祉を学んでいた短大時代に研修で訪れたハワイ。そこで目にした高齢者施設の明るい雰囲気と、施設に暮らす方々のおしゃれで元気な姿にとても心を打たれたからです。
「いわゆる施設感をなくし、リゾートに来たような気分でリラックス出来る造りが目標でした。日常で疲れている親御さんに雰囲気だけでも非日常を楽しんでいたきたくて、ハワイのイメージを大切にしました」
お母さん方が自慢出来る施設にしたい
夢を後押ししてくださったのは、地元の建設会社の社長さんです。以前から社会貢献をしたいと考えておられたそうで「You so nice」を会社の部門のひとつに組み込み、場所探しから建物のリノベーションまで全面的にバックアップしてくださいました。また、リノベーションを請け負った施工業者さんも大のハワイ通。渡邉さんのイメージは阿吽の呼吸で伝わったそうです。
「お子さんを通わせているお母さん方に『私はここに通っているのよ』と自慢していただけるような施設にしたいのです」。渡邉さんの強い想いに賛同した地域のみなさんの力が結集し、思い描いていた通りの空間が実現しました。
カートリッジ交換でゴールド100にして活用
「You so nice」のキッチンで使われているのは、もちろん回帰水です。渡邉さんが以前は自宅で使っていたナチュリターンVIPを持ち込み、ライフプランのカートリッジ交換サービスを利用してゴールド100にして利用しています。
こちらに通ってくるお子さん達は、自分でごくごくお水を飲むということは出来ませんが、施設で提供するおやつ作りや、薬を水で溶いたり白湯を入れたりする時に、回帰水を積極的に活用しています。「腸の動きなども難しく便秘になりがちな子ども達ですので、少しでも回帰水で動きがよくなり不要なものを排出出来ればと思っています」
また、これから気温が下がってきたら、回帰水を足湯に利用する予定とのこと。費用などの理由から今のところ、子ども達をお風呂に入れてあげることが出来ませんが、足湯であればすぐにでも実行出来ます。足を温めれば全身も温まり、血行もよくなることと期待しているそうです。
病との闘いを支えてくれた回帰水を施設にも
現在は静岡県富士宮市で活躍する渡邉さんですが、出身は山梨県。24年前、結婚を機にこちらに引っ越して来ました。
短大で児童福祉を学んだ渡邉さんは、社会に出てからも一貫して福祉サービスの仕事に従事。高齢者施設から重度障害の施設、発達障がい児の施設などさまざまなタイプの施設に勤め経験を積んできました。同時に介護福祉士や保育士、児童発達管理責任者などの資格も複数取得し「福祉全般を経験出来た」と満を持して開設したのが「You so nice」です。
そうした歳月の中で回帰水と出会ったのは、仕事と子育てに追われていた17年前のこと。大病を患った渡邉さんを気づかって、郷里の知人が教えてくださったのです。説明会に参加してすぐにVIPを付け、毎日3L以上を飲み続けることで精神的にも支えられ、無事に病を乗り越えることが出来ました。そうした体験から「自分が施設を作る時には絶対に取り入れよう」と、早くから決めていたそうです。
私は、お母さん方の前進基地になりたい
施設名の「You so nice」は、「あなたとっても素敵」とお互いに認め合い、補い合える社会にしたいとの願いを込めたネーミングです。でも、それだけではありません。渡邉さんの長男「勇(you)太」君と次男「奏(so)太」君の名前が巧みに読み込まれているのです。さらに、事業理念「勇ましく 私らしく 人生を奏でる」にも。
「病気と闘っていた頃は、入院も長引き息子達にも寂しい想いをさせてしまいました」と当時を振り返る渡邉さん。お母さんが元気でいることが、子どもの健やかな成長につながると確信しています。
「短大の時に『母親が子どもの前進基地』と教わったんです。例えば子どもが何かに集中している時に、ふとママの方を見ますよね。そうした時にママが「いいよ」って微笑むと、子どもはまた安心して作業に集中出来ます。そういう意味での、背中を押してくれるような前進基地です。ならば私は『お母さん方の前進基地』になりたいと。「You so nice」の設立には、その想いが根底にあります」
5年後にはグループホームも開設予定
通所型事業所「あのあの」の受入人数は10名、居宅型事業所「ぽのぽの」は最大40名まで登録可能です。現在のスタッフは専門職を中心に全10名ですが、こちらは増員も視野に入れていかなければと考えています。
今後は、重度障がい児が生活出来るグループホームを作る予定。お子さんが入居して、親御さんが会いに通うスタイルです。「医療的ケアが必要なお子さんがご自宅で過ごしている状態ですと、お母さんは24時間付きっきりになってしまいますので」と渡邉さん。開設予定は5年後とのことで、もう目前ですが「親御さんも高齢になられます。お母さんが元気なうちにそうしないと、動ける時間が限られてきてしまうのです」。待ち望むお母さん方の待ったなしの状況が感じられました。
もちろん、グループホーム実現のあかつきには、お風呂にもSPAを導入する計画。「回帰水が行き渡っているような施設にしたい」と考えています。ご自身のこれからについては「息子達も大学生。いずれ孫も出来ると思います。回帰水を大切な人に伝えていく活動を子どもや孫達と一緒に出来たら、すごく嬉しいですね」と微笑む渡邉さん。今後のご活躍が楽しみです。