滋賀県大津市。オフィスや工場が立ち並ぶ一角に、静かに佇むモダンな一軒家。前庭のライトアップされた植え込みと飛び石のアプローチが、訪れた客を店内へと誘う「京おばんざいぽん 石山」。滋賀ではまだ珍しい京の家庭料理、いわゆる「おばんざい」がメインのお店です。
　お店の大将は、まだ20代という若さの辻元力さん。京都で６年ほど修行して、２０１９年５月末にこの店をオープンしました。カウンター席や掘りごたつの席を合わせて、総席数30。厨房で使う水は、もちろんすべて回帰水。「小学２年生の頃に家に回帰水が付いて、それからは当たり前のように回帰水を飲んでいましたから、逆に他の水を知らないんですよ」と大将。開店当初から設置しているＶＩＰは、お母様からのプレゼントです。
　「京都まで行かなくても、滋賀で気軽に京の味を楽しめるところが、うちの一番のウリですね」との言葉通り、自慢のメニューは万願寺唐辛子のジャコ炒めや賀茂なすの煮びたし、九条ネギのぬたなど、代表的京野菜を使ったおばんざいの数々。やさしく繊細な味付けには、料理自慢のお母様と回帰水に育まれた大将の「舌」が活かされています。野菜ばかりでなく魚にもこだわって、大阪や京都、島根から直接仕入れているとのこと。他ではあまり見かけない新鮮な旬の味を堪能出来ます。
　オープンから２年。他店同様コロナ禍という試練はありましたが、多くの常連さんに支えられ、今ではすっかり地元の人気店へと成長しました。
　将来の展望を伺ったところ「20代のうちに２店舗目を出店する計画で、５年後には京都への進出も考えています」と、本場で勝負の意気込みも。料理のセンスばかりでなく、頼もしい経営センスも垣間見せてくださった辻元さん。お店と若い大将の今後が楽しみです。

京おばんざいぽん 石山
滋賀県大津市栄町3-22
TEL （050）5487-8412
17：30～24：00
不定休
https://kyo-obanzai-pon.gorp.jp/
使用機種／VIP
★メニュー
なすのにびたし 539円
万願寺のジャコ炒め 539円
季節の野菜おひたし 539円
九条ネギのぬた 539円
お造り全種盛り 1,690円
お造り三種盛り 1,290円　他