〔宮澤久さん〕~米づくり、野菜づくり回帰水農法の「明日」を見つめて~

若者のネットワークを拡げて

新分野にチャレンジしたい

———宮澤 久さん

 

以前、回帰水農法で様々な野菜や果物を育てている遠藤勝裕さん(本誌133号で紹介)の畑で、メモを取りながら熱心に話を聞いている青年に出会ったことがあります。新潟県上越市の農事組合法人「清里アグリのWA」(以下、清里アグリ)の宮澤久さんでした。

 

宮澤さんの家は、もともと兼業農家でしたが、お父さんが亡くなられた当時宮澤さんは別の仕事に就いていたため、田んぼを耕すことが出来ず、清里アグリに米づくりを委託することに。ところで宮澤さんが『回帰水』を知ったのは、もう12年以上も前のこと。ともかく一口飲んで「あっ、これはいい!!」と思って、早速VIPを取り付けたそうです。回帰水はもっぱら自宅用でしたが、回帰水農法のことを耳にし、委託している田んぼで実践してみたいと思いました。清里アグリの社長に相談に行ったところ「いっそのこと自分でやってみないか」と。将来、清里アグリの中心となってくれるような若い人が欲しい。一緒に仕事をしないかという申し出に、改めて農業に取り組むことにしたのです。

 

回帰水農法にチャレンジして3年目、90アールの田んぼで『農業用どんぶら子』を使っての米づくり。以前と比べてアミロース(粘り)と脂肪酸(新鮮さ)の数値が良くなりました。でも、「芽出しにも回帰水を使うことにトライしたい。今年は無理でしたが、来年はぜひ一からやりたいと思っています」。作っているのは「こしひかり」を中心に早稲の「こしいぶき」、上越地方でしか作られていない晩稲の「みずほの輝き」の3種。まだ日の浅い宮澤さんの米づくりですが、実際にやってみて一番難しいこと、大変なことは? と聞くと、「田植え後の水の管理」。田んぼの水を抜いて、また水を入れて、栄養不足なら肥料を……となるのですが、そのタイミングが難しいとのことでした。回帰水やどんぶら子を上手に利用すれば、また違ってくるかもしれません。

 

農業にも新しい流れが生まれ、農業法人も増え、若い人も増えてきました。「今年に入ってから、別の農業法人の若い人達と話しをするようになりました。若者が集まって地域おこしに役立つような、何か新しいことが出来たらいいなと思っています」。米づくりだけでなく、加工して米粉にしたり、それを更に加工して製品化したり、お米のギフトとか、ゆくゆくはそういうものを作って、「6次産業化を目指したい」とのことでした。次々と拡がる若い世代の夢が、稲穂のように豊かに実ることを期待しています。

 

●農事組合法人・清里アグリのWA

新潟県上越市清里区今曽根585-1

 

TEL 090-4825-7959

 

2018年05月19日