回帰水農業でつくる安全・安心な野菜や果物達

 

苗から作るピーマンとサツマイモを除いて、野菜はすべて今年の3月に導入した「家庭用無農薬号」と「農業用どんぶら子」を使って種から育てたのですが、驚くような結果が出てきました。
例えば、田植え用の苗。今年は根の張り方がすごかったんです。

 

この箱に泥を入れて種を播き、育苗器で芽出しをして、2センチぐらいですよ。うちのはそれがなかった。

 

毎年余った苗をよそに分けてあげるのですが、今年はその人に「この苗はどうした苗かね。さえ(一本一本がしっかりしてきれいという意味)がいいねえ、農協の苗とは全然違うねえ」と言われましたから。それに普通は同じ種でも芽の伸び方が少しずつ違うので、出てきた苗の高さが不揃いになるのですが、今年はそれがきれいにまっすぐ揃っていました。芽の出るのも早かったですよ。田植えする日は決まっているので、芽が出すぎるというので一時はお水から出して育つのを少し休ませたくらいで、とにかく去年との違いにびっくりしました。

 

家庭用の無農薬号は持ち運びが簡単なので、ホースさえあればあっちこっちの畑で使えます。それと農業用どんぶら子は畑に置いてあるタンクの中に入れて、その水をポンプで畑に撒きます。

 

畑の横に植えてあるブルーベリーは自家用に作っているので、毎年私が食べるぐらいしか出来ないのですが、今年回帰水をやったら花がびっしりついて、これもびっくりしました。それから牡丹の花、驚くほどたくさん花がついて、それも大きいのが咲きましたね。牡丹は毎年根を摘んだり、結構世話なんです。そのいくつかがもうダメになって、お父さんが捨ててしまえって言ったものに回帰水をやっていたら、剪定したところから新芽が出てきました。
キャベツもそうです。3センチぐらいに区切ったところに種を播いて、若葉が出たらポットに移植するのですが、その根がびっくりするほど長くて太くて。苗は2センチ位なのに根はその何倍も伸びていました。
空豆は普通、30センチぐらいに伸びると「芯止め」といって頭の部分を切ります。そうすることで横から新しい枝が出てきて実がなるのですが、今年回帰水で育てた空豆は、芯止めしないでも枝が下から5本ぐらい出てきてたくさん実をつけてくれました。塩ゆでを食べてもいつもより甘いんです。空豆ってこんなに甘かったかなと思いました。これもまたびっくりですよね。

 

それから豆の身の皮が柔らかくなったな。むかないでそのまま食べられました。

 

私のところは10年前にイチジクを作り出したときから、堆肥を使った有機の無農薬農業に切り替えました。イチジクは肥料をいっぺんに利かせると病気がでたりしますから、細く長く利いてくる堆肥を使うことが第一条件だったのです。手間がかかるのですが、サラサラの土を作り出すことができるのです。

 

転換前は田んぼですから、土が固いんです。それを堆肥を入れてサラサラにする、そういうことで植える前にまず土作りから始めました。堆肥も4トンぐらい入れて。イチジクを作るのにこんな大変な手間がいるのかと思いました。

 

イチジクは根が土の上の方に出て来るので、根が除草剤を吸いやすいので安全のために撒けません。だから雑草が生えるたびに一本一本抜くのです。ここまで手入れが大変ならイチジクが高いのも納得できるね、と言い合ったものでした。
私のとこのアスパラもそうですが、最近では誰が作った野菜かを写真入りで表示しているので、それだけ作り手の責任を感じています。私たちの野菜は無農薬で作っているので、時にはキャベツやほうれん草に青虫が混じることもあります。でも回帰水に浸けておけば浮かび上がってきますから、それを捨ててからお食べください。何よりもおいしい野菜を、安心して食べられるということが第一ではないでしょうか。回帰水の農業で、まず食べてくださる皆さんが喜んでもらえるものを作り、送りだしたいと思っています。

2009年08月12日