田中の麺家(福岡県)~Challenge! 『回帰水』~

工場直結の

アンテナショップ&味のショールーム

——田中の麺家(福岡県)

創業1948年と、70年の歴史を持つ田中製麺。1960年代後半にはそれまで乾麺と生麺しかなかった市場に、独自の製法で開発した半生で日持ちするオリジナル商品を投入。現在、うどん・そばの和風麺、中華麺から揚麺まで幅広いラインナップを誇っています。国産の原料にこだわり、品質にこだわり、更に手軽に美味しく調理出来る機能性や健康にもこだわった商品開発は、現代人のライフスタイルまで考慮して「食べて嬉しく、贈って喜ばれる」と評判です。そんな田中製麺の工場に隣接して2015年7月「田中の麺家」が誕生しました。

 

 

何故、工場に直結した飲食店を?

珍しいケースだと思いますが。

先代の私の父がここ城島で麺づくりを始めたのですが、麺にはブランドがあります。みなさんよくご存じなのがそうめんだと揖保乃糸、うどんといえば讃岐。九州地方では神崎そうめん、うきは、そして島原、五島と数多い。父は良い商品は良い原料からと、素材の小麦を知ることから勉強をしたわけですが、良いものを作ってもブランド力がないとなかなか相手にしてもらえない。その間の苦労や時代の流れ、ニーズの変化などは父の自伝でもある「うどん一代」につぶさに書かれています。

麺一筋に研鑽を続け、常に新しいものにチャレンジしてきた父の中には、地元の方々を含めお客様に「田中さんの麺は美味しいね」と言われるようになりたいという想いがあったはずです。食べ物はまず味わっていただくのが第一。ですから私は父の想いを引き継いで20年程前から田中製麺のメンバーズ会員を募り、工場でイベントを開いて試食してもらうということを続けてきました。そのうちお客様から「もう試食はいいから、たっぷり食べさせてよ」という声が出て、ならばと。工場で作った麺をここで食べていただく、食べたものがお気に召せばすぐ買える、更に忌憚のない意見も聞けるような、そんな「場」を作ったのです。

 

工場で働く方々が、調理や接客も

なさるとか。これも珍しいですね。

「田中の麺家」は工場のスタッフと私共とで運営しています。専門の人がいるわけではありません。「こんなところで…」とか「よく工場の人が店に出てくれるね」とか言われますが、工場というものづくりの現場があるということが私共の基本姿勢です。ですからお店は工場の一部のようなもの。そしてスタッフは以前から試食を通じてお客様と接するトレーニングを積んでいます。だから無理なく出来る、これが当社のスタッフの素晴らしさです。また、父の築いてくれたネットワークも大きな財産で、飲食店経営素人の私共に業界の先輩達が、メニューや厨房設備に至るまで色々とアドバイスしてくださいました。

 

 

『回帰水』も

お役に立っていますか?

子ども達がアトピーで悩んでいたこともあって、回帰水とは20年近いお付き合いです。もっぱら家族の健康といった面で利用していましたが、回帰水の良さは十分わかっておりましたので、麺家を始めるにあたって厨房にVIPを設置しました。やはり出汁がよく出ます。麺類は出汁が大切ですからありがたいですね。それとお客様にお出しする水が美味しいと言われます。「田中さん、なんでこんなに美味しいとね?」と。やはり違いが分かるというか、お客様はちゃんと回帰水の素晴らしさを認めてくれています。ですからもっと色々なところに使っていきたいのですが、設備的なこともありますので、もう少し余力が出来てくれば……というところでしょうか。

 

色々な面での新しい取り組みが、

メディアにも取り上げられていますね。

元々自社の麺をより美味しく食べていただくために作ったお店。差別化を図るためにも、新しい食べ方、新しい提案をしていきたいと考えていますが、その中でなるべく地元の素材を使っていこうと。地産地消といいますけれど、人気の「トマトうどん」には「くるるんトマトファーム」のトマト、アスパラやお芋も地元の農園とタイアップしています。お互い協力しあってブランドを構築し、地域の活性化に少しでも役立てばと思っています。

ブランドづくりといえば、あるデザイナーとの出会いがあって、私の考えを語るうち「その想いをデザインで伝えましょう!!」。田中の麺家のロゴからこだわりの麺シリーズのパッケージまで……従来の卸売ではなく直接販売に相応しいものになり、『FUKUOKA

DESIGN AWARD 2016』で良品物語賞を受賞することが出来ました。また縁あって、八女の陶芸家さんがうどん丼を作ってくれることになり、色々な面で少しずつですが変化を遂げています。

個人のお客様との繋がりをより太く、より広く。これが私共のこれから進むべき道と思っています。ここに来てくれた方が「麺が美味しいね」と、子どもさんが「お母さん美味しいネ」と食べてくれて、麺を通じて笑顔があったら私としては最高です。いろんな人に、自然にも水にも助けてもらって、一杯の麺があるわけですから、感謝の心を込めてより良いものを作り上げねばと。

 

安心安全で素材の持ち味を引き立てる回帰水のパワーは「食」の世界の必需品。一段と活躍の場が増えそうです。

 

2019年04月10日