佐藤梨園 ~回帰水で果物づくり~

 

 

新潟県を走る2大河川、阿賀野川と信濃川を結ぶ運河にあたる小阿賀野川。その河川敷一帯は梨の栽培として利用され、多くの農家が畑を設けていますが、佐藤惇さんが息子さんご夫婦と営む佐藤梨園も、そのひとつ。

9100平方メートルの耕地に「幸水」「豊水」「秀玉」「あきづき」「新高」「二十世紀」などの日本梨と西洋梨の「ル・レクチェ」、併せて十数種を栽培しています。日本梨にこんなに多くの種類があったなんて、皆さんご存じでしたか?

害虫駆除や病害予防のための農薬による消毒は共同で行っているものの、佐藤梨園では化学肥料を一切使わずに、肥料はEMボカシ、苦土石灰、牛糞堆肥とし、除草剤は使わず草刈り機で刈り取ることにしています。

化学肥料や除草剤を使用している周囲の畑と比べると一目瞭然、ふかふかと柔らかく、ミミズやモグラが増えて元気な土壌になりました。

加えて、「EM活性液」を水で希釈したものと「EM—xセラミック発酵c」を土壌と葉面に散布しており、結果「甘みが増して味がぐっと濃くなり、実の大きさもよく揃うようになりました」と、佐藤さん。

このEM活性液の希釈に使われているのが回帰水です。トン単位で大量に使うため自宅に設置された無農薬号が大活躍、おいしい梨作りをしっかりと支えています。

品種にもよりますが、1本の木に約700〜800個、なかには千個の実がなるものも。接ぎ木で育てていき、3年程度で品種を替えて栽培するのだとか。温度やタイミングの難しい人工授粉、実を大きく品質をよくする摘果、袋がけ、収穫後には翌年に向けての剪定、枝縛り等々、年間を通して作業が続き、とても手間がかかります。

ですが「慣れっこになっているからなんとも思わない」と佐藤さん、87歳の今もさっそうとスクーターを駆って、自宅から河川敷の畑へと向かいます。2年前からは孫の陽介さんも加わり「次々世代へと繋がっていくのが嬉しいし誇らしくもある」と、とびきりの笑顔で語ります。

 

8月下旬の幸水を皮切りに、12月下旬まで切れ間なくそれぞれ旬の品種の収穫が続きます。JAに出荷するほか、自宅脇に設けた直売所やインターネットでの販売も行っており、固定ファンも多数。

今年は新たな梨との出会いをしてみてはいかがでしょう?

※EM=光合成細菌、酵母菌、乳酸菌などからなる有用微生物群

 

 

佐藤梨園

新潟県新潟市江南区二本木2‐10‐1

TEL&FAX(025)381‐6088

2015年01月30日