いい水を使いたいという意識

 

茨城県潮来市は昔から「水郷」として全国にその名を知られています。その水は利根川、霞ヶ浦という雄大な水資源を背景としていますが、ここもご多分にもれず汚染がひどい状態です。そんな状況下で回帰水を毎日流し、国や県に陳情して昔の北浦を復活させるために孤軍奮闘する、村山進一さん(69歳)を紹介します。

事態を重く見た村山さんは自ら「北浦の自然を守る会」を結成。県などの支援を受けながら、4年間に渡り、地道にデータを測定して、市民に公表。地域住民や行政への啓蒙運動を行っています。

 

去年(H16年)の夏はアオコが大発生して死んだ魚が大量に船だまりに打ち上げられて、アオコの腐ったのと混じり、強烈な臭いだったですよ。北浦の水質悪化はもうだいぶ前からですが、自分の考えでは北浦に温泉が出て、その排水がどんどん流れ込んだ平成10年ぐらいから悪化していきました。
それと住民の生活雑排水、特に油類、合成洗剤などが水質を悪化させています。ここいらの住民の雑排水はいちど一ヶ所に集められて、殺菌処理などがされてからまた北浦に流されている。それがまた水質検査をするとよくないんだな。かえって処理しない前の方がいいくらいだ。
温泉から一日、200トンも排出される温泉排水も見かけは透き通っているからわからないけれど、塩素処理された廃水はやはり湖をダメにする原因となっています。 問題はそのダメになった水を取水して飲料水として飲んでいるということですよ。そんなものいいわけないでしょう。

 

悪くなっているのはみんなもわかっているんだが、それをよくしようという意識が高まらない、行政に任せておけばいいんだという意識なんだな。自分で自分を守ろうという気がないから、我々がどれだけ声を大きくしても、測定検査の結果を目の前に出しても動かない。もう歯がゆい気持ちだったです。
そんなとき、平成 14年に回帰水という水を教えてもらったんです。そして緑の惑星通信に載っていた静岡の釣り堀の話を聞いて、うちのへらブナ釣り堀にも応用できるし、これを北浦に流せば少しでもよくなるかも知れないという思いで「MB 1200」を導入しました。 結果は思っていたとおり。水質悪化で育たなくなったクレソンがものの見事に2ヶ月ぐらいで青々と生育し始めたんです。へらブナの食いもよくなったし、これはいけると思いました。個人的な体験を言わせてもらえば、自分は歯肉が薄くて、入れ歯がすぐガタガタになってしゃべれなくなるという状況だったのが、回帰水を飲んで、夜入れ歯を回帰水に浸けておいたらもうぴったり。歯肉が復活したんですかねえ、それまで歯医者通いばっかりだったのが、ここ2年歯医者にはご無沙汰ですからね。それとうちでは鶏を30羽ほど飼ってるんですが、回帰水を飲ませるようになってからあの臭いにおいが無くなって卵もおいしくなりました。これは本当にすごいですよ。

村山さんは現在バスフィッシング用のマリーナとともに、へらブナとバスの釣り堀を経営されています。その釣り堀も自分で設計し、作るという手作り派。柔和でしかも精悍な顔つきは、とても70歳を迎えるとは思えないほど。北浦の環境改善には欠かせない、行動するエコロジストです。

 

いま誰でも回帰水を持っていけるようにへらブナの釣り堀の側に流し放しの蛇口をつけています。みんなこの水はいいと言ってくれるし、何人かは家で使うために汲んでくんですけど、そこからがなかなか進まないんです。この辺りの人の性格でもあるのかもしれないけど、意識が低いのか、あっても行動できないのか、その辺がこれからの運動の成果を出すための重要な点です。私たちがやっている「北浦の自然を守る会」も村山個人の事業のためにやっているんじゃないかと、そう勘ぐられそうなので、会長も他の人に任せて、自分は裏方として行動しています。

今、へらの方には休憩室や宴会室も含めてMB1200が、バスの釣り堀の方にはPC03とVIPがフル稼働しています。しかし結局、、自分のことは自分で守らなくちゃダメなんです。先ずそれをやって、この啓蒙運動を少しでもみんなが理解できるように広めていきます。潮来にも市民団体ができてきましたし、環境を理解できる議員さん達と県や国にもどんどん訴えていきます。これからも希望を持って北浦の環境改善のために動き回りますよ。

 

2009年08月12日